【ブックレビュー】『もしもあの動物と暮らしたら!?』──動物好きの「こころ」を育てる一冊

『もしもあの動物と暮らしたら!?』小菅正夫 著の表紙

「ホッキョクグマと家で暮らすなら、何が必要?」――そんな無茶な問いに、本気で答えてくれる本があります。 元・旭山動物園園長のとびっきりの知見で、ファンタジーがぐっと現実に近づく。
動物好きの子の「好き」が、もっと深まる読書体験を紹介します。

この本、どんな一冊?

『もしもあの動物と暮らしたら!?』(小菅正夫 著)は、 「もしライオンやアザラシ、キツネと家で暮らすなら?」を徹底的にシミュレーション。 飼育スペースや温度、食事、遊び、危険回避まで、動物の暮らしに寄り添って具体的に解説します。 夢のような想像に、現実の知恵が合わさるから、読むほどに「生き物と共に生きる」視点が育ちます。

どんな親子におすすめ?

生き物が大好きで、家でもメダカや小鳥、猫を飼っているような子。動物園に行くたび、ワクワクが止まらない子。
そんな家庭にぴったりです。動物園(プロの現場)とおうち(日常)の「間」を埋める一冊として、 子どもの好奇心を深めてくれます。

読みどころ

  1. 「おうちで暮らす」徹底シミュレーション:食べ物や運動など、具体的条件が面白い。
  2. 「どうすれば快適?」の発想:人間都合でなく、動物の心身の快適さから逆算する視点が学べる。
  3. 写真・イラスト・小コラム:読みやすく、親子で楽しめる構成。

年齢の目安

読んであげるなら:小学校中学年から(難しい用語は親がゆっくり補足)
自分で読むなら:小学校高学年から(自由研究と相性◎)

著者について

小菅正夫氏(元・旭山動物園園長)。「行動展示」の先駆けとして知られ、動物の生き生きした姿を伝える取り組みを牽引。 本書にも、現場で培われた深い観察眼と「人と動物が共に暮らす」思想が溢れています。

まとめ 子どもの「好き」を、もっと本物に

この本は、ただの「動物図鑑」ではありません。
どうすれば互いに心地よく生きられるかを考える、やさしい科学の入口。
「想像して、調べて、また想像する」――そんなちょっと知的な遊びを、親子で始めてみませんか。

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