バスの中やスーパーなどで、子どもが突然「なんであの人、髪の毛ないの?」——そんな場面に、冷や汗をかいた経験はありませんか?
今回は、思ったことをすぐ口にしてしまう幼児の特性と、その場を温かく乗り切る声かけのヒントをご紹介します。
なぜ子どもは「言わなくていいこと」を言ってしまうのか
5歳くらいまでの子どもは、頭の中で考えたことを口に出さずにとどめておくことがまだ発達途中です。
つまり、彼らにとっては「不思議だと思ったこと」をそのまま言葉にするのは、ごく自然なこと。相手をバカにしているわけでも、空気を読めないわけでもありません。
叱るより、まずは受けとめる
「失礼なことを言わないの!」と叱ってしまうと、子どもは好奇心を否定されたように感じてしまうことも。
まずはやさしく、「どうしてかなって思ったんだね」と受けとめる言葉をかけましょう。それだけで、子どもは安心して心を開くことができます。
伝える力を育てる、ゆっくりとした対話
その後に、「歳をとると髪の毛が少なくなることがあるんだよ。気にしている人もいるから、ママにそっと教えてね」など、状況や相手の気持ちをゆっくりと伝えてあげましょう。
大切なのは、「言ってはいけない」ではなく、「どう言えばいいか」を一緒に学んでいくこと。
子どもの好奇心を守りながら、社会性を育てていく
子どもは世界をまっすぐに知ろうとする探求者です。だからこそ、その好奇心を傷つけることなく、少しずつ社会との関わり方を学ばせていきましょう。
「どうしてかな?」という小さな好奇心を大切にすれば、きっと伝え方も、相手への思いやりも、ゆっくりと育っていきます。
まとめ まっすぐな心に寄り添う子育てを
失礼な発言の裏にあるのは、ただの「好奇心」。それを否定するのではなく、丁寧に言葉を育てるプロセスとして捉えてみてください。
ドキッとする質問も、子どもが世界を知ろうとする小さな一歩。一緒に、言葉の伝え方を学びながら、心を育てていきましょう。