「お腹すいた! いま食べたい!」
そんなわが子に「あと10分ね」と答えたら、不機嫌に――。
実は「子どもが待てない」のではなく、時間の感覚がまだ育っていないことが原因かもしれません。
今回は、「待つ力」を『安心』 で育てるコツをお届けします。
1. 子どもが「あと10分」を永遠に感じるワケ
子どもは「時間の長さ」を頭の中でイメージする力が未発達です。
そのため、大人の「10分後」は子どもの感覚では「いつ来るか分からない未来」。
これでは、待てないのも無理はありません。
だからこそ、まず子どもに必要なのは、「わたしの気持ちを聞いてもらえた」という安心感なのです。
2. 声かけ① 気持ちに返事をする
- 「そっか、お腹すいたんだね」と受け止める
- りんごを一切れ渡して「聞いてもらえた」実感を届ける
- 「今、スープがコトコトいい匂いだよ」と進行中を伝え安心を与える
3. 声かけ② 時間を「見える」形に
子どもは抽象的な 『時間』 より 具体物や体験で待ちやすくなります。
- 砂時計をくるり。「砂が落ちたら食べようね」
- 100までゆっくり数えるカウントダウン
- 「いい香りクイズ」
鍋から漂う匂いを一緒に感じて「そろそろできそうだね」と実況
4. 声かけ③ 「急かさないで」より「届いているよ」
「ダメ」「待って」と否定するのではなく、
「あなたの声、ちゃんと届いたよ」と合図を送ることが大事。
その一言が、子どもの心をふんわり満たし、待つ力を育てます。
まとめ 『安心』があれば待てる子になる
子どもが今すぐ欲しがるのはわがままではなく、未完成な時間感覚と安心のサイン。
✔ 気持ちに共感で返事
✔ 時間を具体物で見える化
✔ 「届いているよ」の合図
ほんの一言の受け止めが、親子の毎日をやわらかく照らします。