「私じゃない!」と言う子ども――叱る前に知りたい「行動と結果」の発達プロセス

とぼけた顔をしている小鹿の写真

ママのバッグにマーカーペン。
「やったの誰?」と聞くと、「私じゃない」ととぼけ顔──。
なんでとぼけるの? どう叱れば?
今回は、行動と結果をまだ結びつけられない幼い子どもの心を紐とき、やさしく導くコツをまとめました。

1. 4歳までの子どもは 「結果」 を上手に結びつけられない

0~4歳頃は、「自分がしたこと」と「その結果起きたこと」を一つの線で結びつける力が発達途中。
落書きは「楽しいお絵かき」、ママの怒りは「急な嵐」。ふたつは別世界の出来事なのです。

2. 叱るより 「つなげる」 ── 手のぬくもり作戦

大切なのは「あなたの手がやったんだよ」とやさしく示し、
行動と自分自身を身体感覚でリンクさせること。

  • 子どもの手をそっと握る
  • 「この手がバッグに色をつけたね」
  • 「まだ良い、悪いがわからなかったんだね」

叱責より「手育て」──皮膚感覚は幼児にとって最大の理解チャンネルです。

3. 「うそをついた」と決めつけないで

4歳未満の「私じゃない」は 意図的な嘘ではないこともあります。
親が「嘘つきね」と非難すると、自尊感情が沈み込むことも。
あえて「真実を探る探偵」にならずに、「気づきを手渡すガイド」になりましょう。

まとめ 叱らず手をとり、行動と思いを結びつける

  • 4歳までは行動と結果をまだ上手に結べない
  • 「手がやったね」と伝え、身体感覚でつながりを育てる
  • 嘘ではなく発達段階──責めるよりガイド役に

そっと手を包みながら、「次はきっとできるよ」
その一言が、子どもの自己認識をゆっくり耕していきます。

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