子ども同士のけんか。つい止めたくなったり、誰が悪いかをはっきりさせたくなったりしますよね。
でも、シュタイナー教育では、けんかを「悪いこと」とせず、心の成長のチャンスと捉えます。
この記事では、子どものけんかをやさしく終わらせるための具体的な声かけや関わり方をご紹介します。
けんかを止めるとき、最初にするべきこと
けんかを見つけたら、まずは冷静に一言。「ストップ。おもちゃを取り合っているね」と状況をそのまま言葉にしてみましょう。
これは、子どもに自分の行動を客観的に見せる効果があります。大人の怒りや判断を挟まず、まず“見えていること”を伝えるだけで、子どもたちが自分で気づきを持ち始めます。
年齢に合わせた関わり方の工夫
ある程度年齢が上がった子どもには、問いかけてみましょう。
「どうすればふたりとも楽しく遊べると思う?」と聞くことで、自分たちで解決策を考える力が育ちます。
まだ小さな子どもなら、「順番に使う?それとも今はママが預かる?」と選択肢を与えるだけで、納得しやすくなります。
仲直りをうながす「ひとこと」
仲直りには、小さなステップが大切です。ひとりずつ自分の気持ちやしたいことを言い、その内容を相手が「自分の言葉で」言い換える練習をしてみましょう。
たとえば、「ぼくはこのトラックで遊びたい」「○○くんは、このトラックで遊びたいんだね」というように。相手の気持ちを認識することで、自然と協力的な気持ちが育ちます。
けんかは「育ち」のチャンス
子どものけんかは、叱るよりも“気づかせる”ことが成長につながります。対立は、心を育てる自然なプロセス。
シュタイナー教育では、こうしたやりとりも大切な「人生のレッスン」と捉え、対話を通じて関係性を育てることを大切にしています。
まとめ やさしく止めて、じっくり育てる
子どものけんかに、正解はありません。でも、大人の関わり方しだいで、その経験は成長の糧になります。
まずは「ストップ」と冷静に声をかけ、子どもたち自身の気持ちを見つめるきっかけをつくってあげましょう。
やさしく止めて、ゆっくり育てていく。そんな日々の積み重ねが、子どもの心を豊かに育てていくのです。