「この絵、なんだか少し前とちがうかも…?」
子どもが描く絵を見て、そんなふうに感じたことはありませんか?
実は、子どもの絵にはその時期ならではの“こころの成長”が映し出されています。
絵に現れる「今」の成長段階
子どもの絵は、年齢とともに大きく変化します。
例えば、小学校低学年頃の子どもは、形よりも色の組み合わせを楽しむ傾向があります。これは、まだ思考力よりも「感じる力」が伸びている時期だからです。
中学年以降になると、だんだんと形を意識する絵が増えてきます。平面的な表現が多いのも特徴です。これは、目に見える世界がすべてだと感じているから。
高学年以降になると、少しずつ立体感を意識し始め、さらに進むと影や奥行きを表現するようになります。これには、「目に見えないもの」や「心の奥」にも気づき始める成長が見てとれます。
どう関わればいい?絵から始まる親子の会話
絵を見て「うまい」「へた」と評価するのではなく、その絵に込められた子どもの心を感じ取ってみましょう。
たとえば、ある日突然黒一色の絵を描いたとしても、それは何か悲しいことがあったサインかもしれません。逆に、鮮やかな色使いが増えたときは、心が満ちている証かもしれません。
「この青、きれいだね」「ここに何がいるの?」
そんな一言から、子どもの本音がポロッとこぼれることもあります。
親の気づきが、子どもの安心につながる
成長は、目には見えにくいもの。でも、絵はその変化をそっと教えてくれます。
子どもの「今」を受けとめられたとき、親子の絆はもっと深くなります。
まとめ 絵を通して見える“こころ”に寄り添おう
子どもが描く絵には、そのときどきの気持ちや成長の段階があらわれます。
日々の中で、その変化に気づき、声をかけ、共に味わうことで、親子の時間が豊かになっていきます。
「子どもの絵は、心を見せてくれている」
そんな視点で今日から絵を見てみませんか?