小学校の高学年になると、
思春期の入口に近づいていく。
それまで小鹿のように軽く、
ぴょんぴょん飛び跳ねていたこども。
どうしてだろう。
急に重だるくなっていく。
こどもたちはこんなふうに言うかも。
「だるい」
「しんどい」
実際に6年生ぐらいで、
骨が太く重くなる。
ああ、本当に重いんだ。
そうは思っても、笑顔じゃ見てられない。
あっというまにこどもは変わっていく。
大人になっていくんだ。
こどもの体を脱ぎ捨てて。
「わたし」のこどもは、
「あなた」になっていく。
でも5年生は違う。
5年生って、こども時代の黄金期。
まだ体に重さがなくって、
こどものたくましさが溢れてる。
「冒険しよう」
そんな言葉が響く、
最後の時期かも。
家族で出かける。
やってみたかったことに挑戦。
すごく遠くまで行ってみる。
5年生は、
空間処理能力が伸びる時期。
地理的な感覚だったり、
歴史だったり。
今ここにいる場所から、
遠くまでを見渡す。
目に見えない場所まで心を届かせる。
冒険やチャレンジで、
子どもの力も大きく伸びる。
子どもらしく、
のびのび学べる。
こどもには言わない。
「もうこどもじゃなくなるね」って。
親は知りながら、
思い切りこどもをさせてあげる。