「今日、どうだった?」
「ふつう」
「忘れた」
もう少し聞きたいのに、会話が続かない。
そんなことはありませんか。
学校でどんなことをして、誰と過ごしたのか。楽しかったことはあったのか。子どもの一日を知りたくなるのも、親の気持ちですね。
そんな日に、一緒に過ごす方法の一つとして、家の小さな仕事を分かち合ってみるのはいかがでしょうか。
タオルをたたむ。食卓にお箸を並べる。洗った野菜の水を切る。
いつもの暮らしのなかにも、親子で隣にいられるひとときがあります。
家の小さな仕事を、一緒にしてみる
例えば、洗濯物をたたむときに、
「このタオル、一緒にたたもうか」
と誘ってみます。
子どもが気乗りしているようなら、隣に座って数枚だけ。
「半分に折って、もう一度半分にしようか」
と、必要ならやり方を見せながら、手を動かします。
ほかにも、こんなことを一緒にできます。
- 食卓にお箸やスプーンを並べる
- 洗った野菜をざるにあげ、水を切る
- 靴下の同じ柄を探して、組み合わせる
大人が普段している仕事のなかから、子どもとできそうな部分を少し分けてみます。
初めから最後まで手伝ってもらわなくても構いません。タオル一枚、お箸を二人分。それくらいの短い時間からでもよいでしょう。
大人から、何気ない話をしてみる
並んで手を動かしながら、目の前にあるものについて話してみます。
「このタオル、ふわふわだね」
「同じ柄の靴下、もう一つはどこかな」
子どもが、
「こっちのタオルは、少しかたいよ」
と言ったら、
「本当だね。触ると違うね」
と、一緒に確かめてみる。
そんな小さなやりとりを楽しみます。
大人から、自分の一日のことを短く話してもよいでしょう。
「今日、道でねこを見かけてね」
「お昼に食べたごはんがおいしかったんだ」
特別に面白い話を用意する必要はありません。思い出したことや、その場で気づいたことを、そのまま言葉にしてみます。
子どもが話し始めたら、話してくれたところまで
手を動かしている途中で、子どもがぽつりと何かを話し始めることもあるかもしれません。
「今日の給食ね、おいしかった」
そんな言葉が出てきたら、
「そうなんだ。おいしかったんだね」
と、まずは聞いてみます。
もっと知りたくなることもありますが、続きを急がず、子どもの様子を眺めます。
話が続くなら耳を傾け、そこで終わったら、一緒に作業を続ける。その子が話したい範囲で聞いてみます。
遊びの話でも、好きな食べものの話でも、今たたんでいるタオルの話でも。
そのとき子どもの心に浮かんだことを、一緒に味わえたらと思います。
会話がない時間も、親子の時間
一緒に家の仕事をしても、学校の話が出てこない日もあるでしょう。
それでも、会話を続けようと頑張らなくて大丈夫です。
黙ってタオルをたたむ。たたみ終えたものを重ねる。一緒に棚へしまう。
「ありがとう。これでしまえたね」
と伝えて、その時間を終えることもできます。
家の仕事を一緒にすることを、子どもが話したくなるきっかけとして試すことはできますが、話してくれることを条件にしないでいたいと思います。
話が弾む日もあれば、静かな日もある。
何を聞けたかだけでなく、どんな時間を一緒に過ごしたかにも、目を向けてみませんか。
いつもの暮らしに、並んで過ごすひとときを
子どもとゆっくり話したいと思っていても、まとまった時間を取れない日があります。
そんな日には、いつもの暮らしのなかで、少しだけ隣にいる。
一枚のタオルをたたむ。食卓を整える。その合間に、何気ない言葉を交わす。
子どもの一日を全部聞けなくても、一緒に過ごすひとときは持てるかもしれません。
話が弾む日も、静かな日も。
親子に合う形で、並んで手を動かす時間を見つけていけたらと思います。
