防災の日|子どもを怖がらせず「もしも」を話すために

防災の日に、子どもを怖がらせず、家族で安全な場所や避難先を確認する方法を紹介する記事のアイキャッチ画像

9月1日は「防災の日」です。

この機会に子どもと防災について話したいと思っても、

「怖がらせてしまわないかな」
「何を、どこまで伝えればよいのだろう」

と迷うことがあるかもしれません。

地震や水害について詳しく説明し、怖い出来事を想像させることだけが防災教育ではありません。

「もしものとき、どこへ行けばよいか」
「最初に何をすればよいか」
「離れていても、どこで会えるか」

を家族で確かめることも、大切な備えです。

一度にすべてを教えようとせず、今日は一つだけ、親子で確認するところから始めてみませんか。

防災について話す目的

防災について話す目的は、災害への恐怖を強くすることではありません。

万一のときにも、

「まず、こうすればよい」
「家族と決めた場所がある」
「助けを求められる大人がいる」

と、行動の見通しを持てるようにすることです。

「怖いことが起きたらどうしよう」と考え続けるのではなく、「起きたときには、こうしよう」と具体的な行動へつなげます。

子どもが不安そうになったら、無理に話を続けなくても構いません。

「怖がらせたいのではなく、みんなで安全に過ごすために確かめているんだよ」

と伝え、その日は一つだけ確認して終わります。

短く、具体的な言葉で伝える

子どもに防災について話すときは、長い説明よりも、短く具体的な言葉を使います。

例えば、

「揺れたら、まず頭を守ろうね」
「この部屋では、ここへ行こう」
「離れていたら、この場所で会おうね」
「困ったときは、近くの大人に助けを求めようね」

と伝えます。

子どもから、

「地震は来るの?」
「家は壊れない?」
「お母さんと会えなくなったらどうするの?」

と聞かれることもあるでしょう。

そのときは「絶対に大丈夫」と言い切るよりも、

「いつ起きるかは分からないけれど、安全に過ごせるように準備しているよ」
「離れているときの約束も、一緒に決めておこうね」

と、今できる備えを伝えます。

1.家の中の安全な場所を確かめる

最初に、家の中でよく過ごす場所を子どもと一緒に見てみます。

地震の揺れを感じたときは、頭を守り、大きな家具から離れ、物が落ちたり倒れたりしにくい場所や、丈夫な机の下などで身の安全を確保することが基本です。

子どもと、

「リビングにいるときは、どこへ行く?」
「眠っているときに揺れたら、頭をどう守る?」
「この棚の上に、落ちそうなものはないかな」

と確かめます。

安全な場所を決めるだけでなく、

  • 家具が倒れないように固定されているか
  • 棚の上に重いものが置かれていないか
  • 出入り口を家具がふさぐ可能性はないか
  • 寝る場所の近くに倒れやすい家具がないか

も、大人が確認します。

2.災害の種類に合った避難先を確認する

「災害が起きたら近くの学校へ行く」と考えていても、その場所が、すべての災害に適しているとは限りません。

地震、洪水、土砂災害、津波など、災害の種類によって安全な避難先が異なることがあります。

お住まいの自治体が公開しているハザードマップを見ながら、

  • 自宅には、どのような災害の危険があるか
  • 災害ごとの避難先はどこか
  • どの道を通って向かうか
  • 夜間や悪天候でも通れるか

を確認しましょう。

可能であれば、親子で実際に避難先まで歩いてみます。

地図だけでなく、曲がり角や目印を一緒に見ることで、子どもにも道順が分かりやすくなります。

3.離れているときの約束を決める

災害は、家族が一緒にいるときに起きるとは限りません。

子どもが学校にいるとき、大人が仕事や買い物で外出しているときに起こる可能性もあります。

家族で、次のことを確認しておきます。

  • 学校の引き渡し方法はどうなっているか
  • 家族が離れていたら、最終的にどこで会うか
  • 連絡がつかないときは、どうするか
  • 家族以外に連絡できる人は誰か

約束を増やしすぎると、子どもが覚えにくくなります。

「学校にいるときは先生の話を聞く」
「家族とは、この場所で会う」

など、年齢に合わせて大切なことを絞ります。

4.子どもに責任を負わせすぎない

子どもと防災について話すときに、大人と同じ役割を持たせる必要はありません。

「弟や妹を必ず守ってね」
「一人でも間違えずに避難してね」

と大きな責任を背負わせると、不安が強くなることがあります。

子どもには、

  • まず自分の頭と身体を守る
  • 近くの大人の話を聞く
  • 危険な場所へ戻らない
  • 困ったら助けを求める

という、年齢に応じた行動を伝えます。

家族を守るための準備や、家具の固定、避難計画を整えることは、大人の役割です。

繰り返すことで「知っていること」にする

防災について、一度話しただけですべてを覚えることは難しいものです。

一度にたくさん教えるよりも、

  • 防災の日に非常持ち出し袋を開ける
  • 季節の変わり目に避難経路を歩く
  • 家具の配置を変えたら安全な場所を確かめる
  • 学年が変わったら学校の引き渡し方法を確認する

など、暮らしの中で繰り返します。

今日できる「一つの備え」

すべてを一日で整えなくても大丈夫です。

今日は、次の中から一つだけ選んでみませんか。

  • 家の安全な場所を確認する
  • 家具の上にある危険なものを下ろす
  • 自治体のハザードマップを見る
  • 家族が落ち合う場所を決める
  • 避難先まで親子で歩く
  • 非常持ち出し袋を開ける
  • 学校の引き渡し方法を確認する

小さな確認を重ねることが、家族の安心につながります。

「怖いことが起きたらどうしよう」から、「起きたときには、こうしよう」へ。

防災の日を、親子で暮らしの安全を見つめる時間にしてみませんか。

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