ひらがなって、どうやって教えよう。
毎日の暮らしで。
学校に通う前に。
お父さんの口から、
お母さんのその手から。
最初の文字だからこそ、
教えかたがよくわからない。
どんな出会いかたをすれば、
この子の文字や言葉は艶が出るんだろう。
シュタイナー教育では、
ひらがなを「ただ覚えるもの」としては教えない。
読めたらいい、書けたらいいじゃないから。
「あいうえお」だったら、
文字に隠された感情を大事にしたりする。
驚き、疑い、受け入れる…。
「あいうえお」には一文字ずつに感情がこもってる。
だからこそ、
お話からイメージを膨らまして絵を描く。
絵の中から文字を見つけ出す。
読めたらいい、書けたらいいじゃない。
文字が持つ質を味わう。
写真の絵だったら、「う」の文字が隠れている。
王子の頭と体が「う」の文字になってる。
お話を聞いてイメージを膨らませることで、
実際に絵を描くことで、
「う」の文字の質に触れる。
子どもは文字と友だちになりたい。
手をつないで、世界中を冒険したい。
文字と心で通い合いたい。
文字って、
「わたし」の心を伝える大切なものだから。