中学年のシュタイナー算数、
九九(掛け算)でつくる模様。
1の段から順番に、
覚えるだけが九九じゃない。
シュタイナー教育では、
九九を美しいものとして学ぶ。
「九九はきれいですよ」
と押しつけるのではなく、
「きれいだなぁ」と子どもが感じられるようにする。
こんな、万華鏡みたいな世界をのぞいて。
暗記しなきゃって九九に向かうと、
目を逸らしたくなる。
なんで覚えなくちゃいけないの?
って、一回でいいから聞いてみたい。
シュタイナー教育は、
九九の一覧表じゃない。
九九の向こう側にあるものを見せる。
それは数の法則。
世界に隠された美しい真理。
ただの暗記じゃ、覚えておしまい。
何年たってもそのままの知識でしかない。
でも心を手を使って学んだことは、
いつかどこかで違うものに変わるかもしれない。
その学びは生きているから。
ただの知識ではないから。
シュタイナー教育が目指しているのはそんな学び。
知識だけじゃない、生きた学び。
九九だってそう。
まだ頭ではわからない年齢だからこそ、
手と心を使って、
自分の中にその美しさを降らせる。
まるで、黄金の雨みたいに。
九九はキラキラしてる。
きれいだから、ずっと見ていたくなる。
なんだか、みずたまりに映った虹みたい。
大人になっても思い出したくなります。