表現として感覚は花開く。

この絵、ちょっと意外な子が描いてます。
活発な男の子で、テレビもキャラクターも好き、どちらかというとやんちゃ😄
シュタイナー教室に入って、1年以上が経ちました。

その子、みんなで描く絵をささっと終えてしまったので、ちょっと手持ちぶたさでした。
「この紙に自由に描いていいよ。ほら、好きな色を使って」
と、画用紙を渡すと…

一言もしゃべらず、静かに穏やかにこんなにきれいな絵を描いてくれました。
こちらから指示したり手伝ったりしていないのに、色の組み合わせや形のバランスなど自分で考えて描いてくれています。

正直、一年前のこの子だったら描けなかったと思います。
どちらかというと、とげとげしていてゴリゴリした絵をずっと描いていたので。

「きれいだねー」
と思わず言うと、他の子も…
「きれいー!!」
「すごい! これ、◯◯くんが一人で描いたの??」
と、ちょっと大騒ぎに。

でも、当の本人は「そう?」みたいな感じで何も言いませんでした。
深いところに入っていけた子供って結構そういうもので、自慢したり天狗になったりしないんですよね。
(穏やかでしかも真剣で、力が満ちている感じ)

「これは、◯◯くんが…」
と、みんなに大々的に見せようかとも思ったのですが…やめておきました。
ただ「きれいだね、先生好きだな」とその子にだけ聞こえる声でささやいて、そっとノートの終わりのページに挟んであげました。
そのほうが、その子の感覚がより育つような気がしたのです。

感覚は目には見えないけれども、子供の中にあります。
日々の積み重ねが感覚を育て、言葉や行動や表現として花が咲く。
この絵を前にして、この子の豊かな感覚に感動しました✨
そして何より、この子の成長と家庭に感謝。

おうちで大事にしていること。
言葉として気をつけていること。
あえて語らないけれど背中で見せていること。

そんなものが降り積もって、子供を幸せにします。

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