聴くことは、世界に向けて自分を開くこと

じっと耳をすますことは、世界に向けて自分を開いていくこと。
シュタイナー教育ではそんなふうに考えることがあります。

「見る」ことが世界と自分の間に少し距離を置いて観察することだとすると、「聞く」ことはどちらかというと私を開いて世界を受け入れること。

それは、「私」という我を手放して他者を受けいれる「愛」の感覚を育てることだとも言われています。

シュタイナー教育では「聞く」という活動を意識的にたくさんしています。
例えば、レッスンの最後にあるお話の時間。

グリム童話などの物語を先生が語るのですが、絵本などの絵を見せたりはしません。
先生が暗記したお話を素話で語ります。
絵などの見るものがそもそもないので、子どもたちは見るというよりも耳をすましてじっと先生の話に耳を傾けます。
そうすることで、子どもたちが意識的に「聞く」ことができるようにしています。

お説教だと積極的に聞きたくはありませんが、楽しいお話だと自分から耳をすましたくなりますよね。

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