「がんばったね」と伝えるだけでなく、子どもの「工夫」を見つけ、問題解決能力を育てる――。小学校中学年の成長に寄り添う具体的な声かけと実践法を、場面別に分かりやすく紹介します。
なぜ「工夫する力」が大切なのか
「がんばったね」と褒めることは大切ですが、小学校中学年ぐらいになると、ただがむしゃらに努力するだけでは対応できない課題に直面することが増えていきます。工夫する力は、思考の柔軟さや問題解決力、学習や人間関係での自立につながる力。
大切なのは、「どうしたら別の方法でできるか」を一緒に考える習慣をつくることです。
場面別 家庭ですぐできる声かけ例
宿題・算数でつまずいたとき
- 「もっとがんばって」→ ただの努力の押し付けになりがち。
- 「他にどんなやり方があるかな? 一緒に考えよう」→ やり方を探すプロセスを促す。
具体的には、問題を分解してみる、図に描いてみるなどの「試してみる」手法を親が提案してやらせてみましょう。子どもが別の方法を試したら必ず「その工夫、いいね」と称賛します。
工作・図工で思い通りにならないとき
- 「どうやったらもっと丈夫になるかな?」「別の素材で試してみる?」と問いかける。
- 試作→改善のサイクルを一緒に回す(親は案を出し、子どもが試せる環境を作る)。
友だちとの関係で悩んだとき
- 行動を変えるアイディアを一緒に出す。「まずはこう言ってみたら?」とロールプレイする。
家庭でできるミニワーク
忙しい日でも取り入れやすいミニワークを3つ紹介します。
- 逆発想チャレンジ:普段と逆のやり方で同じ作業をしてみる。例えば、右手ではなく左手で簡単な工作をする。新しい工夫を発見するきっかけになります。
- 2つのやり方を考える:問題を出して、「やり方A」と「やり方B」を紙に書かせ、メリット・デメリットを話し合う。論理的に選ぶ習慣が育ちます。
- 工夫ノート:その日やった「ちょっとした工夫」を1行で書く。継続すると自信につながります。
まとめ
「がんばったね」だけで終わらせず、子どもの「工夫」を見つけることが、問題解決力や自己肯定感を育てます。
宿題や工作、日常の小さなつまずきは、親が一緒に別の道を探るチャンス。問いかけ→試す→褒めるのサイクルを家庭の習慣にしていきましょう。
今日から使える小さなワークもぜひ取り入れてみてください。
