子どもの食習慣は、どこで形づくられているのでしょうか。
家庭での食事だけでなく、テレビやSNS、広告など、日常にあふれる「情報環境」も大きく影響しています。
イギリスでは、こうした環境に着目し、子どもの肥満対策として新たな一歩を踏み出しました。
イギリスで始まったHFSS食品広告の規制
イギリスでは、高脂肪・高糖分・高塩分(HFSS)食品の広告を子ども向けに制限する取り組みが進められてきました。
そして2026年1月5日から、テレビやインターネット広告を中心に、HFSS食品の広告規制が本格施行されています。
背景には、次のような問題があります。
- 子どもの肥満率の上昇
- 甘く刺激的な食品広告が食行動に与える影響
- 幼少期の食習慣が将来の健康を左右するという医学的知見
「個人の選択」だけに任せず、社会全体で子どもを守る環境を整えるという姿勢が明確に示されています。
日本ではどうなっている?
一方、日本ではHFSS食品に関する広告規制はほとんどなく、子どもの食生活は家庭の判断に委ねられています。
コンビニやテレビCM、YouTube で目にするお菓子や加工食品。
子どもは大人以上に、それらの影響を強く受けているにもかかわらず、制度的な歯止めは十分とは言えません。
そのため、日本では家庭でどのような環境を整えるかが、より重要になります。
シュタイナー教育から見る「食」と「環境」
シュタイナー教育では、子どもは成長の途上にある存在として捉えます。
特に幼児期から学童期にかけては、
- 何を食べるか
- どんなリズムで食事をするか
- どんな雰囲気の中で食べるか
といった環境そのものが、心身の発達に深く関わると考えられています。
強い甘味や刺激的な味、派手な広告は、子どもの感覚を過度に刺激し、落ち着きや集中力にも影響を与えることがあります。
家庭でできる、今日からの工夫
イギリスの規制は、日本の家庭にとっても多くのヒントを与えてくれます。
- テレビや動画をつけっぱなしにしない
- おやつは「常にあるもの」ではなく、時間と意味を持たせる
- 甘いものを禁止せず、季節や行事と結びつける
- 素材の味を感じられる食事を大切にする
これらは厳しいルールではなく、子どもの感覚を守るための環境づくりです。
まとめ
イギリスで始まったHFSS食品広告の規制は、子どもの健康を社会全体で守ろうとする姿勢の表れです。
日本では制度的な規制が少ない分、家庭の役割は大きくなります。
シュタイナー教育の視点に立つと、「何を食べさせるか」以上に、「どんな環境で育てるか」が大切だと気づかされます。
完璧を目指す必要はありません。
少し立ち止まり、子どもを取り巻く環境を意識すること。それが、健やかな成長を支える確かな一歩になります。
