親が帰ってくると、子どもが急にぐずったり兄弟げんかを始めたり——そんな経験はありませんか。
その行動は「親に怒っている」のではなく、あなたに安心して緊張を解放しているサインだったりします。
今回は、忙しい毎日でもすぐにできる具体的な対応を紹介します。
なぜ帰宅ですぐにぐずるの？ 安心して発散しているサイン
子どもにとって、親は安心の源です。
留守番のあいだに溜まっていた緊張や小さな不安は、親が帰ってきた瞬間に「安全だ」と認識され、安心して体や感情を解放します。その結果、泣いたり喧嘩したりと、抑えていた感情が表に出るのです。
最初に持っておきたい視点
- ぐずるのは「反抗」ではなく「信頼」の表現である。
- まずは行動の裏にある感情（疲れ、不安、寂しさ）を想像する。
- 叱るより受け止めることで、次の落ち着きが早く訪れる。
すぐにできる３つの対応
1. まずは「受け止め」の一言
帰宅して最初の数秒で、「ただいま」「おかえり」だけで終わらせず、子どもの目を見て短く受け止めの言葉をかけましょう。「会いたかったよ」「お留守番お疲れさま」などの一言で、子どもは「大事にしてもらえている」と感じられます。
2. 身体に触れて安心を伝える
短いハグ、肩に手を置く、頭をなでるなどのスキンシップは、身体感覚から緊張をほぐすのに効果的です。言葉で説明するよりも先に「安全だよ」と体で伝えることができます。
3. 発散を受けとめ、次の行動に導く
ぐずりや喧嘩が起きたらまず「そうか、今はモヤモヤしてるんだね」と受け止めてあげます。そのうえで、気持ちを切り替える具体的な行動を提案しましょう。例えば、「ちょっとだけ絵本を読もうか」「おやつを一緒に作ろう」など、短時間で安心できる「次の行為」を用意します。
覚えておきたいポイント
- 叱責で一時的に静かになっても、それは「安心」ではないことが多い。
- 短い時間での安心のやり取りを繰り返すことが、親子の信頼を深める。
- 忙しいときほど、最初の30秒の「受け止め」が効く。
まとめ
親が帰宅して子どもがぐずるのは、あなたを信頼しているからこその行動です。まずは受け止める一言と短いスキンシップで、子どもの緊張を解放できるよう手助けしてあげましょう。叱る前に「安心」を差し出すことで、親子の時間はやさしく豊かに流れていきます。
