「今日、楽しかった?」と聞いても「べつに」と返されてしまう──。
そんな時、ちょっとした声かけや時間の過ごし方を変えるだけで、子どもとの会話がぐっと豊かになります。子どもの心に寄り添い、自然と話してくれるようになる親子の関係の築き方をお伝えします。
なぜ子どもは話してくれないの?
親としては、子どもの一日を知りたくて「どうだった?」「楽しかった?」と聞きたくなりますよね。でも、子どもにとってはその質問があまりにも漠然としていて、どう答えたらいいのか分からないことがよくあります。
さらに、「ちゃんと報告しなきゃ」と思ってしまうほどにプレッシャーになり、言葉が出てこなくなってしまうこともあります。話したくないわけではなく、話せないだけなのです。
会話が生まれる「ゆとりの時間」をつくろう
子どもと心を通わせるには、ゆったりとした「聞くための時間」が必要です。道を歩いている時、夕飯を作りながら、寝る前の静かな時間。そんなさりげない瞬間に、親子の会話は育まれます。
まずは、親の方から今日あった小さなできごとを話してみてください。「お昼にツナのサンドイッチを食べたよ」とか、「公園で珍しい鳥を見たよ」といった、なんでもないような話でいいのです。そうすることで、子どもは安心して自分のことを話しやすくなります。
「質問」の仕方を少し変えるだけで
「今日は誰と遊んだの?」とか「一番楽しかったことは何だった?」といった、具体的でポジティブな質問をすると、子どもは答えやすくなります。さらに、親子の信頼関係が育ってくると、「今日、一番つらかったことは?」といったデリケートな話にも、素直に応えてくれるようになります。
まとめ 子どもが話しやすい空気を、日常の中で
大切なのは、子どもから無理に話を引き出そうとするのではなく、普段から会話を楽しむ関係を築いておくこと。親が語る姿を見て、子どもも自分の言葉で語りたくなるのです。
今日も、何気ない時間に、ひとつだけ「嬉しかったこと」をお互いに話してみませんか?