中学年クラスの国語、創世記。
世界の始まりの物語✨
世界に光が生まれ、海と空ができ、植物が生い茂り、魚や鳥が自由に泳ぎ飛びまわる。
そして、いよいよ人間が作られます。
どんなふうに作られたか、こんなふうに物語を語ります。
世界にあるすべてのものを使って人間を作った。
岩は骨に、川は血に、星は目になり、風は息になった。
もちろんファンタジーですが、子供たちは口々にこう聞き返します。
「 じゃあ、月は?」
「 髪の毛って何で作ったの?」
事実とは違う。
でも、子供にとってこのファンタジーは嬉しい。
そこには、子供が心の中で望んでることが詰まっている。
「私っていいな」
「世界ってすごいな」
そんな、世界や自分に対する肯定感や愛着。
その感覚をファンタジーを通して子供時代に育てる。
シュタイナー教育では、7歳から14歳にテーマのようなものがあるとすると、それは「美」だと考えています。
小学生ぐらいの子供に世界の美しさを感じてもらう事は、単なる心の栄養にとどまりません。
大人になったとき、もちろん子供たちは世界の問題や課題にも気がつきます。
美しいだけじゃない世界の姿も知る。
けれど、子供時代に世界は美しいと感じられていれば、「じゃあ、どうやって本来の美しさにできるだろうか」と考えることができます。
「世界ってそんなもの」と思っているのとはずいぶん違いますよね。
だからシュタイナー教育では、14歳ぐらいまでの子供に対しては世界の醜いところはあまり見せないようにします。
もちろん、テレビのニュースなども故意に見せたりはしません。
そこにある映像やメッセージは、子供の成長に対してはふさわしくないからです。
子供をゆっくり育ててあげること。
早く大人にしないこと。
子供時代だからこそ、感じてもらいたいものがあります。