「ダメ!」と言ったのに、また同じことを繰り返す…。そんな子どもの行動に、イライラしたり戸惑ったりすることはありませんか?
今回は、禁止の言葉がなぜ効かないのか、そして“導く言葉”で子どもとよりよい関係を築くヒントを紹介します。
禁止の言葉が逆効果になる理由
子どもが8歳ごろになると、自分で考える力がどんどん育っていきます。この時期の子どもは、大人に「ダメ」と言われたことに対して、なぜダメなのかを考えると同時に、その“禁止されたこと”自体に興味をもってしまう傾向があります。
「走らないで!」と言われれば“走る”という行為が頭に残ってしまい、かえってその行動に向かいやすくなるのです。
「禁止」より「肯定」で伝える方法
では、どう伝えればよいのでしょうか?ポイントは、望ましい行動を肯定的な言葉で伝えることです。
- ✖ 「走らないで!」 → ◎ 「歩こうね」
- ✖ 「うるさくしない!」 → ◎ 「静かにしようか」
肯定的に言葉をかけることで、子どもは“やってよいこと”に意識を向けやすくなり、自らの考える力をよりよい行動に結びつけることができます。
親自身の姿を見せることが最大の教え
社会的なルールやマナーを伝えるときは、親自身がその行動をしながら、言葉に出して伝えることが効果的です。
たとえば電車の中で「電車の中だから、電話はかけないよ」と口に出して示すことで、子どもは自然と「どうあるべきか」を学ぶことができます。
まとめ 導く言葉が子どもの心を育てる
「ダメ!」ではなく「こうしようね」と伝えることで、子どもは安心して考え、行動することができます。親の言葉は、子どもの心にまっすぐ届くもの。やわらかな関わりが、やがてしなやかな親子関係を育てていきますよ。