新しさが始まる、
この時期。
子どももちょっぴり不安。
そんな時、
こんなお話。
山のずっと上に、
モミの木の森がありました。
小さいモミの木の子どもたちは、
お日さまの光が暖かい
モミの木の子ども部屋に並んでいました。
毎年、春が来ると
モミの木の子どもたちの頭には
黄緑色の芽が出て、
まるでたくさんの小さな光のよう。
それを見た春風は、
「お誕生日の光」
と、言いました。
「また一つ大きくなったわね。
みんな大きくなったら何になりたい?
もちろん、クリスマスツリーよね。
だってそれはモミの木の夢ですもの」
モミの木の子どもたちはびっくり。
何かになるなんて、
考えたこともなかったから。
✂︎ ………………
この時期、
子どもが不安になったら。
木々の新芽を指さして、
「お誕生日の光」
みんな同じ、
これから始まるよって。
明るいほうへ、
手を引いてあげたい。