画用紙の中に、火をおこす

お絵かきって自由。
でも、ちょっとだけスパイスかけちゃおう。

例えば、
シュタイナー教育だったらこんな味。

描くものが、
世界に現れる順番に描く。

『火』だったら、
いきなり赤い炎を描くのじゃなくて…
まず画用紙に薪を描く。

だって、世界はそうだから。
森の中にいるように、
薪を拾って土に並べる。
それから小さな火をおこす。

その火がだんだんと燃え上がり、
いつしか揺らめく炎へ。

お部屋でお絵かきしてるのに、
キャンプに来てるみたい。

薪はどこに置く?
どうやって火をおこそうか?
お芋でも焼いてみる?

画用紙の中で燃え上がる火。
本当にあったかそうで、
思わず手をかざしてしまう。

上手い下手じゃない。
こんな絵の楽しみ方もある。

子どもが眠れば夢の中。
絵には描けなかったおき火が、
この子の頬を赤々と照らします。

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