子どもは親のもとで生きている。
親は『世の中』で生きていて、
子どもはまだ『世の中』では生きられない。
だからこそ、
親を通して『世の中』は子どもに注がれていく。
それがだんだんと、
友達や親以外の誰かや何かになっていって、
私の子どもは世の中の子どもになっていく。
この子もやがて、
世の中の親になっていくから。
メディアや知識や刺激。
子どもが小さいうちは、
親が『世の中』から守ってあげよう。
でも、
子どもが「私の子ども」でいるうちに、
守りながら『世の中』を見せてあげてもいい。
私がいればきっと大丈夫。
小さな冒険の一つひとつが、
私と子どもの自信になって、
この子もまた、
誰か小さな存在に、
『世の中』を見せてあげられるのかもしれない。
人間たちみんな、
ずっとそうしてきたように。