とびきり優秀じゃなくていい。
この子らしく育ってほしい。
でも、どんなふうに育てる?
長い目で見れば、
知識よりも体験が人を育てます。
体験といっても、
特別でもなんでもない。
話すこと
聞くこと
歌うこと
野菜を洗ったり
豆の数を数えたり
水たまりを飛びこえたり
ぞうきんをしぼり
窓のくもりを拭い
沈んでいく夕日を見つめる
生きる上で、
くりかえされる営み。
あたりまえの、
だからこそ命に根ざす力。
この子に何をしたらいいんだろう。
どんなことをしてあげたらいいんだろう。
迷ったら、
今ここにあるものを美しくしよう。
今この子が持つ、
その感性を磨いてあげよう。
頭で覚え込むどんな知識より、
体と心で感じたことは、
「ほんとう」になる。
その子にとっての「たいせつ」になる。
そんな「ほんとう」や「たいせつ」が、
やがてその子らしさを形づくっていく。
難しく考えなくていい。
暮らしのこと、
日々の生活。
おうちの中にこの手の中に、
「わたし」らしさの種が眠ってる。