子どもがこっちを見てる。
なにかしてあげたいと思う。
でも与えれば与えるほど、
やっぱり子どもは受け身にもなる。
遊んでよ。
もっともっと。
ねえ、買って。
与えられるのって素敵。
ぼくって与えてもらえる存在なんだって、
子どもの体がキラキラする。
だけど、子どもはもっとキラキラできるんだ。
誰かに与えることで。
自分が誰かをよろこばせる。
ぼくは人によろこんでもらえるって、
心に虹がかかる。
例えば、ブッダ。
ブッダは托鉢に行く弟子たちにこう言ったそう。
「 いちばん貧しい人からもらいなさい」
野菜やお米やお金を分けてもらう托鉢。
貧しければ貧しいほど、与えるのは苦しい。
でも、人に与えることで得られるものがある。
自己肯定感。
他者を愛する心。
人の役にたってるという自負。
それって、与えられるだけでは満たされない。
してもらうだけでは育たない。
子どもだって同じ。
子どもはしてもらいたいだけじゃない。
してあげたい。
弟や妹に。
お母さんやお父さんに。
四つ角のネコに。
あんがいスルーしてる。
子どもがしてあげてること。
その一つひとつを数えると、
子どもと私の世界はもうひとつ美しくなれる。