安心が棲む場所

こわい、こわい、こわい。
子どもがやたらこわがるとき、
なんて言おう?

どんな言葉をかけたら…
ほっぺたほっこりして、
またおにぎり頬ばれる?

「お化けなんてないさ!」
それとも、
「とにかく大丈夫ー!」
あるいは、
「お母さん、怒るよ!」
…よけい泣きそう。

小さい子どもをこわさから遠ざけるとき、
こういう理由だよとか。
こうだからこうなったんだよとか。
説明したくなる。
まるで、子どもを説得しているみたい。
怖がる必要はないんだって。

でも小さい子どもほど、
理由や説明はぴんとこない。
説明されるほどに、
わけがわからなくてもっとこわくなったり。

子どもが怖がっていたら、
ぎゅっと手を握ってあげる。
理屈じゃないんだ。
安心の毛布で包み込んであげること。

雷や嵐の理由を説明するよりも、
そばにいる親が落ち着いていること。
暮らしを止めないこと。

何か子どもに話してあげるのなら、
神様が守ってくれてるよとか。
天使が来て優しい手でなでてくれてるねとか。

自分は大きな力で守られている。
世界はきちんと秩序で整っている。
そんなふうに感じられるような話をしてあげる。
子どもが小さければ小さいほど、
その言葉は自然と心に響く。

自分は守られているんだ。
お母さんお父さんは、
本当のことをちゃんとわかってる。

どんな理屈よりも、
その安心感は子を穏やかにする。

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