ダルメシアンにはなれないけれど

昨日いつものお店に入ったら、
「ワン!」
ダルメシアンが尻尾を振ってお出迎え。

6歳のうちの子はやっぱりなでなで。
毛の中にモジャモジャ指が埋もれてる。
僕は野菜やら果物を選んでレジへ。
「かわいい犬ですね」
「名前、ピンクっていうんですよ」

動物好きな子って多い。
動物は言葉を話さないから、
ダメ出しとかしてこない。
指摘もしてこないし、押しつけてもこない。
もちろん、アドバイスも。

だけど親はそうもいかない。
言わなきゃいけないこともある。
言いたくなくても、
「ここは」って眉間に力が入ることだってあるんだ。
考えてみれば、
朝から晩まで何かを言ってる。
かわいいダルメシアンみたいに、
ぬくもりと柔らかさだけで子どもと通じ合えたら…(笑)

もちろんダルメシアンにはなれないけれど、
動物がするように子どもを安心させることはできる。

子どもが言ったことを、
そのままの言葉で返してみる。

「今日なー、ともだちと遊んでたのしかったー」
「ともだちと遊んでたのしかったんだー」

「腹たったから、けった…」
「腹たったからけったんだね」

こんなふうに、
子どもの言葉をそのまま返してあげる。
すると子どもって、
「受け入れてもらえた!」って思えたりする。

会話はそれから、
まずは受け入れてあげること。
受け入れてもらえれば、子どもは自然と話せる。

言葉をそのまま返すのって、
それでいいの?とも思う。
大人同士の会話だったら、ちょっぴり変かもって。
ちゃんと聞いてもらえてないような気がするかもしれない。

けれど小さい子にとっては違う。
言葉をおうむ返ししてもらえる事は安心になる。
ちゃんと聞いてもらえている。
認めてもらえている。
受け入れてくれた。
そんなふうに思える。

子どもが小さければ小さいほど、おうむ返しの効果は大きい。
あれこれ説明したり、
大人にするように上手に返答する必要はない。
そのままの言葉を、
そのままで返してあげる。

親という強さの上に柔らかさを纏う。
まるで、かわいいダルメシアンのように。

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