子育てって、いつ終わるんだろう?
まだ終わってほしくないようで、
単純に手ぶらになりたくもある。
けれども、
いつかは自分の人生に帰ってくるんだ。
私は子育てを終え、「わたし」に帰る。
子どもが生まれる前、
「わたし」はどんな人だったっけ?
何が好きで何をしようとしていたんだっけ?
それって、思い出せないぐらい遠い過去。
なんだか前世の話をしているみたい(笑)
けれども子どもが巣立っていったとき、
私は自分の人生に帰ってくる。
その時、私は何をして生きていこう。
何が自分にとって幸せなのか。
どんなことが喜びになる?
おうちに帰るまでが遠足なら、
自分に帰るところまでが子育て。
子育てしながら「わたし」の声に耳を澄ませる。
心に手をあてて、ぬくもりを感じる。
これをしよう。
あれもやっておきたい。
あの友達は今どうしているんだっけ。
ずっと憧れていたことを始めよう。
子どもが巣立った後、
何をしていいのかわからない。
気がついたら、友達と疎遠になっている。
なんてことがないようにする。
子どもは時がくれば親離れしていく。
その時、自分も子離れができるようにしよう。
それは子どもと自分、二人にとっての指切り約束のようなもの。
別々だった二人が一緒になり、
またそれぞれに分かれていく不思議な旅。
もちろん子育てはよろこび。
かけがえのない幸せ。
片手間ではできない大切なこと。
けれど、自分の幸せの形を知っている親。
その背中は、子どもに生きることの豊かさを伝えてくれる。