ただそこにいるだけで、美しくあれる。

「きれい、ほら!」
言われるままに顔を上げた全員が微笑んでいました。
Cafe MILLETさんでのシュタイナー親子体験会、その帰りの車中での出来事です。

運転をしていた保護者の方が、
「光が、ほら。なんでこんなにきれいなんだろうね」と。
山の向こうへ沈んでいく光が美しくて、胸が熱くなりました。

ああ、これって子育てだ。
ふいにそう思いました。
子育てって、こんなふうに光を見てるようだなと。

子供は光で、いつもほんの少し先をいってる。
私たち親が見ている姿は、ひょっとしたら子供にとってはもう懐かしい過去なのかもしれない。
親が見ることができるのは、いつも少し前の子供の背中。
子供の成長はいつだって速すぎるんです。
まるで光みたいに。

でも、山や空や海があるから光は美しくなれる。
光はそれだけでは無色透明、この世界で色を持つことはできません。

子供もまた、親という存在があるからこの世界で輝ける。
ありのままの姿でこんなにも輝いている。
ただそこにいるだけで、子供も親も美しくあれる。

今年もあと少し。
季節が深まれば深まるほどに、子供との間にも温もりが生まれます。
どうぞよい12月をお過ごしください。

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