スープにまつわるこんな話を聞いたことがあります。
週に一度は、夕食をスープだけにする。
一皿のスープに感謝して、家族で食事ができる幸せを確かめ合うのだそうです。
「スープだけ?」と、がっかりするのか。
それとも、そこに幸せや安らぎを見いだせるのか。
同じスープなのに、心が味わうものは意識ひとつでずいぶん違ってきますね😄
実際、シュタイナー教育を実践している欧米の家庭では意図的に一皿のスープを週に1度食卓にあげることがあります。
もちろん、スープに感謝し家族での平穏を味わうという意図もありますが、別の理由もあります。
1週間というリズムを整えるために、決まった曜日にスープを味わうのです。
いつも決まった曜日の夕飯はスープ。
それを決めるだけで、1週間というサイクルが意識的になります。
すると、食事中の会話もこれまでの1週間、次の1週間の事などとメリハリが出てきます。
1週間のリズムを整えることで、人は今の自分の内面を感じ取ることができ、気持ちも落ち着くものです。
家族の楽しみとして、『1皿のスープ』を試みてみるのも良いですね。
たくさんの物や情報にあふれたこの時代に、少ないことを楽しむ。
少ないことは貧しいことではなく、むしろ心を豊かにしてくれます。