アドベントスパイラル(または「りんごろうそく」「アドベントガーデン」とも呼ばれます)は、シュタイナー教育でクリスマス前のアドベント(クリスマス前の4週間ほど)の期間に行われる、とても静かで心あたたかな行事です。

部屋を暗くして、床に針葉樹の葉を使ったうずまき(スパイラル)の道を作ります。その真ん中には一本のろうそくが灯されています。子どもたちはりんごに立てた自分のろうそくを手に、一人ずつ静かにスパイラルを歩いていきます。中央のろうそくから自分のろうそくに火を灯し、帰り道でその灯りをスパイラルの道のどこかに置きます。子どもが一人増えるごとにキャンドルの灯りが増えていき、暗かった部屋が少しずつ明るくなっていくのです。
この行事には、「暗闇の中に光を見つけ、自分の内にあるあかりを灯す」という願いが込められています。冬至に向かって日が短くなる季節、やがて太陽の光が戻ってくることを感じながら、人の心にも希望の光が生まれるという象徴でもあります。
小さな子どもにとっては、暗闇の中を一人で歩き、光を持ち帰るという体験が大きな勇気と自信につながる時間になります。保護者や先生は、その静かで神聖な雰囲気の中で子どもたちの姿を見守ります。