愛情って形がないのに、
どうやら子供にはわかるらしい。
何がわかるって、その形や手ざわり。
まるで生まれる前から今日まで、
子供は愛情を道しるべに生きてきたかのよう。
愛という小さな光に顔を向けて、
いつもちょっとずつ大きな靴に履き替えてきた。
親の愛情は深く限りなく。
天を横切る天の川のように、
どんな人も仰ぎ見るしかない。
だけど、時々不安にもなる。
ちゃんと愛せてるかな。
忙しくて、できてなくって、
「ねえ、さびしくない?」
そんな時、
こんなふうにしてみる。
子供の横を通り過ぎる時、
ちょうどその時、
柔らかく頭を撫でる。
肩にそっと触れる。
にっこり微笑みながら。
ただ通り過ぎるだけ。
そこにほんのちょっとを付け加える。
子供は「あれ?」って。
何もしてないのに愛された。
褒めてもらえることをしてるわけでもないのに…
「これって?」
それは無条件の愛情になります。
何かしていなくても、
自分はこんなにも愛されているんだって。
このやり方なら、
忙しくてもできる。
バタバタしていても、
子供の横を通り過ぎる時だけでいい。
慣れてきたら、
ポジティブな言葉も付け加えてみる。
「いいね」って。「そうだね」って。
一日に何度子供の横を通り過ぎるのか、
数える必要は無いけれど。
家の中は愛する場所になる。
通り過ぎることが、愛情を表す機会になれる。
子供への愛情。
できていないと言う前に、
自分を責めるよりも前に、
きっとできることがある。
ほんのちょっとの工夫なんです。
大事なことはいつもそう。