少ないことは、豊かなこと。

「もう何年もうまくいってないんです。お片づけをさせるのが苦痛で…」
お片づけが定着しない。
させるのもしんどい。
お片付けって、誰もがぶつかるテーマかもしれません。

そんなときには、ちょっと高い場所から状況を見下ろしてみましょう。
お片づけができるようになるには2つのアプローチが必要です。
一つは環境面を整える。
もう一つは声掛けです。

特に大事なのは環境面を整えること。
環境面を整えずに声掛けだけでお片づけを定着させようとすると、まずうまくいきません。
それは、マッチと拾った枝だけで焚き火を起こそうとするようなもの。
時間も労力もかかるわりには成果が出ません。
お片づけの火をメラメラと燃えさせるには、どうしても環境面の整備が必要。

具体的には、片付けるものがきちんと収納できる場所を作る。
一つひとつのものがきちんと帰る場所を作る。
そうしないと、子供はどこに戻していいのか分からなくて単純にお片付けが嫌になることも。

引き出し式の収納などを用意して、一つひとつの引き出しの正面に収納するものの絵を描きましょう。
目で見てわかるようにします。

もし、収まりきらないのであれば、おもちゃの数を断捨離するのも大事です。
10個までにしようとか、そんなふうに決めてあげる。
実はそうすることで、子供は一つ一つのおもちゃを大事にし、愛着が生まれ、より深く遊べるようになったりします。

例えば、シュタイナー幼稚園などでは外にお散歩に行ったときに宝物袋も持っていくことがあります。
文字通り、外で見つけた枝や小石などの宝物を入れる袋。
何を宝物袋に入れても良いのですが、「1つだけにしようね」というルールがあったりします。

子供は何でもかんでも宝物袋に入れたくなるもの。
1つ2つ3つ…と、どんどん増えていったりします。
けれど1つだけにすることで、子供は本当に自分が好きなもの心地良いと思うものを感じとり、たった1つ選んだものを大切にします。
宝物袋に入れるのは1つだけというルール(環境作り)が子供の力を育てているのです。

物に溢れた社会の中で、少ないことの豊かさを知る。
それは物質や情報に満たしてもらうことよりも、今ここにあるもので自分自身を満たすこと。

より少なく、けれどより良く。
子供って、たくさんのおもちゃが欲しいんじゃない。
一つのおもちゃから、この背中に想像力の翼を広げたい。

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