研修会でもらい泣きしました

こんにちは。
木村賢司です。

先日、シュタイナー教育の研修会に参加してきました。
シュタイナー学校のベテラン先生による講座だったのですが、ついもらい泣きしてしまいました。

2日間の講座の最後の時間でした。

「この世界は素晴らしい」

先生はそう言って、目に涙をためていらっしゃいました。
「なんだか胸が熱くなってしまって…」とためらいながら。

その先生が言うには、高校から大学生くらいまでのあいだ「世界は嫌なところだ」と思っていたそうです。
「どうしてこんな世の中なんだろう」と。

でも、シュタイナー学校の先生になり、日々教材研究をする中でその感情が変化してきたそうです。
算数も国語も理科も社会科も、どんな物事にも美しい真理が潜んでいる。シュタイナー学校の先生になってようやくそのことに気がついた。この世界は本当に美しい。素晴らしい場所だ。

その先生は声を詰まらせてそう言っていました。
私もジーンとして、ついもらい泣きしていました。

そうなんです。
勉強というと「しなければいけないもの」「覚えるもの」「点数で結果を出すもの」
そんなふうに思ってしまうかもしれませんが、本当はすごく楽しいものなんです。胸がときめいて、もっと知りたくなるような発見に満ち溢れています。

子どもたちにはぜひそれを体験して欲しいと思います。
「勉強って楽しい!」「算数って面白い!」「この世界にはどれだけの不思議が隠されているんだろう」
そんなふうに思ってもらえたら嬉しい。
そして、そんな世界の素晴らしさを発見していける自分自身に対しても「私もまた素晴らしい存在なんだ」と感じてもらえたらこれに勝るものはありません。

8月29日(木)に授業体験会を開催します。
掛け算の九九に隠された美しさをみんなで発見していきます。
そして、色彩豊かな絵にして持って帰っていただきます。

学ぶことの楽しさやこの世界の美しさを体験しに、ぜひお越しください。

シュタイナー教育・授業体験会のお知らせ

こんにちは。
京都シュタイナー教室の木村賢司です。
今日はシュタイナー教育の授業体験会を紹介させてください。

今年の9月から出町柳の「かぜのね」さんでシュタイナー教室を始めます。シュタイナー学校で実践されている授業を平日の放課後に受けられる教室です。
対象は小学1〜6年生です。

これまでたくさんの方に授業体験会へ参加していただき、教室に期待する声をいただきました。
そこで、9月の教室スタートに向けて追加の授業体験会を開かせていただきます。
シュタイナー教育の授業を体験することができる数少ない機会です。
ご興味がある方はどなたでもご参加いただけます。
芸術に満たされたワクワクする授業を一緒に楽しみましょう。

・日程 8月29日(木)
・場所 出町柳「多目的カフェ かぜのね
・時間 午前10時〜12時
・参加料 2000円
・内容 2年生の算数(掛け算の九九に隠された美しい図形を色彩豊かに描きます)

・シュタイナー教育の特徴、授業のねらい、子どもにどんな力がつくのか。
などを説明しながらの体験会になりますので、この教室に通われる予定があるお子さんは参加できません。
(授業の目的などを知らないほうが、生き生きと学びに浸れるため)

・就学前のお子さん連れでの参加は可能ですが、託児はありません。参加される方ご自身で見守っていただく形になります。

お申し込み・詳細はこちらです

皆さまのご参加をお待ちしております。

子どもの欲求を満たす。

こんにちは。
木村賢司です。

「保護者のための授業体験会」が終わりました。
参加してくださったみなさん、ありがとうございます。
緊張しました(笑)

授業体験会の最後に質問の時間をとらせていただいたのですが、
そこでの質問を少し掘り下げてみたいと思います。
子どもの欲求に親がどう応えたらいいのか、
それを考える上でのヒントにしてもらえるとありがたいです。

参加者の方からいただいた質問は次のようなものでした。

「幼稚園の子どもですが、足し算などの算数をしたがります。親としてはまだ勉強は早いかなと思い、対応に困ります」

この子は、周りの子が足し算の式などをしているのを見て興味を持ったみたいです。
小さいうちは、勉強よりも体験を大事に。
まずは体を使って思いっきり遊ぶことから。

そう考える親の方だと、こういったときは迷いますよね。
「さあ、全身で遊んでおいで!」と思ってるのに、
机に向かって足し算の式。

気持ちのすれ違いというよりも、
なんだか子どもに悪いことを押しつけているような。
やりたいことを我慢させているような。
もやもやっとした気持ちになるかもしれません。

僕には3歳の娘がいるのですが、
もしこういった場面に出くわしたとしたら、「自分っていけない親なのかな」と考えてしまいます。
小心者なのです(笑)

シュタイナー教育では、7歳くらいまでは頭を使い過ぎないほうが良いと言われています。
7歳まではしっかりと体を作る時期なので、あまり頭の方にエネルギーを使い過ぎないほうがいいですよという考え方です。

そうは言っても、現実の子育ては波乱万丈です。
一筋縄にはいきません。

子どもは足し算がしたいと言う。
「+」や「=」にときめいている。
でも、親は「いいのかな〜」と思ってる。

こういうとき、どうしたらいいでしょう。
子どもの欲求を満たしながら、親も穏やかでいられる道はないでしょうか。

僕だったら、こういう方法をとります。

頭ばっかりを使わないようにするのです。
つまり、体と心をいっぱい使って計算できるようにしてあげる。

例えば、公園や森に子どもと一緒に出かけます。
小枝や指の先ほどの小石を拾い集めましょう。

それを土の上に山盛りにしたら、「1+1=2」の始まりです。
・拾った小石を「1」の形になるように並べます。
・その右隣に小枝を重ねて「+」を作ります。
・もう一度「1」を小石で作って、「=」も小枝で。
・最後に「2」を小石で作ったら、足し算成功!

もちろん、どんぐりなどを並べて「1個」と「1個」で「2個」だねとやることもできますが、数字がやりたい子にとっては自然物で作る数字のほうが満足できそうです。

おうちでされるなら、数字カードもおすすめですよ。
・カードに数字を一つずつ書いていきます。
・3枚くらいを並べて裏返します。
・「せーの!」でひっくり返して、いちばん大きい数をとった人が勝ち。

つまりはカルタの算数版ですね。
簡単なゲームですが、数の大小がきちんと体に入ってきます。
なにより、楽しいです。
思った以上にワクワクしますよ。

小石と小枝もそうですが、体と心がまず動いて、ちゃっかり頭も使ってるのがミソです。
手間はかかりますが、子どもと一緒に遊べるのはやっぱり楽しいですよね。

でも、もしこれでも子どもが満足しなかったら?
欲求が満たされず、机に向かってカキカキしたがったら?

その場合は、ひょっとすると別の欲求があるのかもしれません。
例えば、早くお兄ちゃんお姉ちゃんみたいになりたいとか。
大人みたいにいろいろできるようになりたいとか。

これらは子どもの自然な欲求です。
成長したいという気持ちの現れですので、大切にしたいですね。

掃除や料理など家事を手伝ってもらったり、
これまで頼んでなかったことをやってもらったり。
最初はうまくできないかもしれませんが、できた時には思いっきり褒めてあげる。

成長を一緒に喜んであげることで、子どもは満たされます。
そして満たされると、次の成長に向かって自ら進んでいける。

子どもが何を求めているのか。
親だからこそ、いちばん近くにいるからこそ、気づけることがあります。

できることからやってみてくださいね。

シュタイナー教育と学力

こんにちは。
木村賢司です。

大学入試センター試験が終わりましたね。
真剣な顔をして歩く受験生さんたちを見ていると、こちらの気も引き締まります。

大学入試といえば、やはり学力。
今日はシュタイナー教育の学力についてお話ししたいと思います。

実は、シュタイナー学校の卒業生は学力が高いんです。
ドイツにも大学入試センター試験のようなものがあるのですが、史上初の満点を取ったのはシュタイナー学校の卒業生でした。(シュタイナー学校はドイツが本場です)

なぜ満点が取れたのでしょう。
理由は、頭だけの勉強じゃないからです。

たとえば、中学生の時の期末試験。
僕も身に覚えがあるのですが、一夜漬けしました。
それで、テストが終わったらすぐに忘れてしまいました(笑)

そうなんです。
頭だけの知識って浅いんですよね。
ザルのように抜けていってしまう。

それと違って、体で覚えたことは残りますね。
自転車とかスケートとか、
一度体で覚えると、時間が経ってもまたすぐにできるようになります。

心も重要です。
ずっと昔のことでも、強い感情を伴うことだと覚えています。
人間って、嫌だったこととか嬉しかったこととかいつまでも覚えてますよね。

シュタイナー教育では、
この頭・体・心の3つをフルに使って学んでいきます。
だから、しっかりと深い部分に残るんです。

頭だけの知識ではないところがミソです。
いくら頭を使って覚えても、すぐに忘れてしまっては意味がありませんから。

では、どうやって頭・体・心の3つを学びに取り入れていくのでしょう。
算数や国語に、体や心を通わせる方法は?

ぜひ、保護者のための授業体験会にお越しください。
来ていただいて体と心も使っていただくと、「なるほど!」となると思います。

ご参加お待ちしております。


シュタイナー教育を選んだ理由

世の中にはいろいろな教育があって、どれもよく考えられていて、なるほどなあと感心させられます。では、その数多い中でどうして僕はシュタイナー教育を選んだのか。それは、自分の子どもに受けさせたいと思える教育だったからです。

そもそもの始まりは大学生の時でした。たまたま手に取ったシュタイナー教育の本を開き、「こんな教育もあるんだ」と目から鱗が落ちたのを覚えています。けれど、学校の先生を志していた僕はシュタイナー教育に憧れを持ちつつも公立学校の先生になりました。その時は、自分がシュタイナー教育に関わることになるなんて思ってもいませんでした。

ところが、結婚して娘が生まれ、「さて、自分の子にはどんな教育がいいかな」と考えたとき、まっさきに頭に浮かんだのはシュタイナー教育だったのです。本で読んだのは20年ほど前のことだったのに、自分の中に何かが残っていたのだと思います。

改めて学び始めると、シュタイナー教育は本当によくできているなと思います。どこが優れているかについてはまた少しずつ書かせてもらいたいのですが、僕がいちばん心惹かれたのはやっぱりこれかもしれません。

シュタイナー教育では、「変容」を大事にしている。

「変容」といきなり言われても、何のことだかわかりませんよね。僕も最初はそうでした。なぜなら、この「変容」というのは一般的な教育ではほとんど考えられていないことだからです。だから、僕を含めほとんどの人は「変容」を大事にした教育を受けたことはないですし、想像しにくいと思います。

具体的に、「変容」を説明してみようと思います。

例えば、シュタイナー学校では授業の最後にお話をします。グリム童話など、絵本を使わずに語る素話です。絵を見せられないので、子どもたちは想像力を使って自分の心の中に絵を作ります。この想像力が青年期に別の力に「変容」するといいます。将来の夢を描いたり、あるべき社会の姿を思い描く力です。つまりは、子どもの時に養った想像力が、将来的には未来を思考する力になるらしいのです。

だから、シュタイナー教育ではその時期に合った教育をします。例えば、子どもに思考力をつけようと思ったとき、一般的な教育では小さいうちから考えることをたくさんさせようとします。反復練習のように思考力を鍛えていけば、大人になった時に優れた思考力を持つ人になるだろうと。でも、シュタイナー教育の考え方は少し違っているみたいです。長期的な視点で子どもの成長を見るからこそ、「今はやたらに考えさせるよりも、童話で想像力を伸ばそう」と考えます。

シュタイナーは教育の目標をこのように語っています。

「真に思考力のある、自立した人間になること」

これ自体は、よく聞く教育目標です。ただ、その目標にきちんと到達するためにはそれぞれの時期でやるべきことがある。ここに、シュタイナー教育の深い眼差しがあるように思います。そしてこのすこやかな奥深さが、僕が自分の子どもにシュタイナー教育を受けさせたいと思う理由であり、できるだけ多くの子どもたちにこの教育を届けたいと思う理由でもあります。

子どもの内面を養うことは、その子の思考力の土台になる。シュタイナーはそう言っています。では、どんなふうに内面の力を育てるのか。一度体験してみませんか。「保護者のための授業体験会」では、2年生の掛け算を体験できます。掛け算の九九に隠された美しいもの、心揺さぶるものに出会いにぜひお越しください。